四国 巡礼のツーリング 2回目
日付 2004年11月19(金)−11月24日(水)
天気/路面 ひたすら快晴
自転車/タイヤ SCOTT Team Issue/ミシュラン pro race
装備 ウエストバッグ
シートポストキャリアにバッグくくりつけ
走行距離 621km/4.5日走行
ひとこと この日現在21世紀最大の走行距離です。
登り付き札所の標高差比較
1回目から

2004年11月19日(金) 関東雨、徳島晴れ プロローグ
 金曜は天気もいまいちかと思っていたので、初日は徳島に移動するだけにしていた。やはり朝起きたらとりあえず関東は雨だった。
 でも四国の方はもう回復しているみたいで、ちょっと予想外れたようだ。
 ところが、南武線に乗って小杉も過ぎたところで携帯電話を忘れていることに気づいた。遅い!今回ちょっとこれを忘れるというわけにはいかないので取りに帰った。これで予定変更決定。辛うじて席に残りがあり、スカイマークの夜便に変更になった。最初から思いやられるな。というか、四国は本当にこういうパターンが多い気がするぞ、オレ。
 今回の友は新しく買ったザウルスSL-C3000。うーん、これ良いなぁ。何で出来ないの?という部分も確かにあるけど、自分の使い方にはかなり合っている気がしてきた。
 これも今羽田の待ち合い椅子に座ってHDDに入れた音楽を聞きながらタイプしている。一台で完結しているのが便利。
 思ったよりタイプもしやすいし、こりゃ長く付き合えるかも。音楽を聞きながらブラウズとか、すごく良い感じ。ネット依存度がさらに上がりそう。PHSを定額制にしたら便利そうとか考えたり、困りものかもしれない。電車通勤だったら絶対やってるな。
 ちょっと時間がある時に出してちょこっと使うというのはパソコンでは無理な話。世界広がるなぁ。
 スカイマークは搭乗券が感熱レシートだったりして、細かいとことでいろいろコストを抑える努力をしている。機内飲み物でくれるミニペットボトルがかわいい。こいうの飲み物もカップに入れて配るのは大変なんだろう。椅子は高級感を出そうとしている感じだが座りにくい・・・ 
 徳島空港からはバスにする。バス停から宿までは徒歩1分。ナイス。今日はここまで。


2004年11月20日(土) 晴れ 18番札所〜23番札所
 6:40起床。飯食って支度して7:40に出発。すぐのコンビニで携帯食と、何か忘れそうだなぁと思っていたら本当に忘れてしまったグローブの替わりの軍手を買ってスタート。
 しばらくは荷物の座りが悪く、止まっては付け方を変える、というのをくり返す。モモに荷物が干渉するのって気になるんだよねぇ。
 しばらくR55を走り、勝浦川を越えてから道標に沿って右折する。今日に関しては、適度にそれぞれが離れていて、道も比較的分かりやすく、道標通りに走れば地図要らない、という感じ。
 今回の最初に到着。
 18番恩山寺。8:37 12.0km。全然大したことない参道登りがつらい。荷物が後方荷重気味でダンシングすると後ろがヘナヘナする(ロードレーサで来るのが悪い)のを差し引いても、ちょっと体弱っているなぁ。
 久しぶり、といっても3週間ぶりのお参り。本堂に外国人の女性がいた。完全な形のお参り(お経を読む、お線香上げる?)をしていた。こっちはほとんどスタンプラリーなんでねぇ・・・
 県道?(番号記録せず)をしばらく走るとすぐに次へ。
19番立江寺。9:07 16.5km。小さいお寺で、さくっと終わらせる。

18番札所 恩山寺

19番札所 立江寺

 さて、ここから二つが大変だ。
 県道28、22、16と道標通りに走って参道の登り口に到着。次の鶴林寺はかなりしんどい位置にあるらしい・・・焼山寺に続く難所として有名。
 最初の登りは大したことないが、すぐに10%以上の勾配に。ミカン園を見ながらの最初のうちは頑張っていたが、これでは膝がもたないかもなと思い、きついところは歩くことにする。
 完全に尾根筋に出てしまい、第一頂点の鶴峠を越えてもまだまだきっつい登りが続き、ヘロヘロになりながら、登り続ける。
 20番鶴林寺到着。10:26 30.0km。
 しんどいところにある寺は美しいの法則通り、ここも雰囲気のあるきれいなところだった。まわりを見るとこの辺では標高的には十分高いところ、次は霞んで見えるあの山向こうなのかなぁ・・・
 そそくさと出発。ちょっと段差が気になるのを除けば超快適ダウンヒルを経て、那賀川沿いの県道19に出て来る。さぁて、次の太龍寺へは、右に曲がると楽ちんロープウェイ乗り場に行って登り無し。左に行くと自力激坂登り+登山道徒歩1.5km。 まぁ男なら(嫌々)左でしょう!

20番札所 鶴林寺


鶴林寺本堂

 県道19を少し下り、十八女大橋(どういう名前の土地だ)を渡って県道28をじわじわと登って行く。黒河?で右折し本格的な登りになる。簡易舗装というか砂利道というか、とにかくロードレーサでは登りづらい。しかも路面に苔がいっぱいでダンシングするとスリップしそう。これじゃあ下りもやだなぁ。
 もう後半は押している時間の方が長いくらいで、やっと駐車場に到着。11:47 46.6km。でも実は気持ち的にはしんどい順に焼山寺>鶴林寺>太龍寺で、すっかりこの激坂展開に慣れてしまった。
 ここからは1.5kmの山道登り、と思ったらここも簡易舗装、MTBなら楽勝(は言い過ぎだが)行けそう。前に行ったおじちゃんおばちゃん全員抜いて21番太龍寺着。時間記録忘れた。
 ここは今までで一番立派。ロープウェイがあるのもうなずける。何でも四国の高野山(合ってる?)と言われているくらいである。
 で、もうお昼なんで、これだけでかいならご飯食べるところあるかと乗り場に行ったら何も無くてがっかりしたけど。それでもベンチに座って缶コーヒー飲んでのんびりしたりしてから、転がるように下って駐車場に12:43に戻り、自転車下り開始。
 あまりにガタガタするので途中ゴム紐留めしていた雨具が落ちそうになったりしながら下りきり、県道28に戻りR195を目指す。

21番札所 太龍寺(ロープウェイだと来づらい)


太龍寺 本堂(左)と多宝塔(右)

 R195に突き当たったところに道の駅わじき、があり、そこで昼飯補給。13:10 52.2km。うどんおにぎりセット600円。おにぎりが熱々の握りたてでびっくり。うどんはやわやわでいまいち。13:30発。
 R195を下る。原付を抜いたりしながら(最高速度は59.6km/hだった。スマン。国道から右折する。すぐに、
 22番平等寺。13:44 59.3km。お札(お守り)売り場にやけに人がいるな、と思い近寄ると、何と中央にネコがのびのび寝ていた。気持ち良さそう・・・
 さて次は日和佐の薬王寺。ちょっと遠い。
 県道35で牟岐線の新野、右折して県道24でR55に突き当たる。さて、ここから当分は2年前に走ったR55を爆走だ。
 路肩もそこそこ広く、ようやくロードレーサで来た恩恵を受けるダラダラ登り+下り。快調に走る。
 23番薬王寺に14:47 79.4km。前のお参り時間込みで寺間20kmを1時間だからまぁまぁだろう。
 ここは海が近く、境内から海が見渡せる。しかも東側に海があるので、もしかしたら初日の出とか見えるかもしれない。ちなみにここは厄よけで有名らしい。何か買おうかと思ったけど、私は基本的には神頼みが嫌いなのでやっぱりやめた(買っといた方が良いんじゃないの、という声が聞こえるなぁ)。
 さて、この辺から泊まる場所を考えながら行かないとな。
 補給しながら超頑張れば、真っ暗になった19時台後半には室戸岬まで行けるかもしれない。うーむ、時間は確かに惜しいのだけど、そこまではやりたくないなぁ・・・ちょっとふくらはぎがきつくなっているし。
 というわけで、目標を甲浦(かんのうら)として走りだす。
 もう真っ正面に夕日が見えてちょっと心細い。今日は秋(冬)長袖ジャージにぺらぺらベストなので、ちょっと寒くなってきた。
 宍喰(ししくい)の手前に旅館の看板が有り、もう17時で止めたい(ハンガーノックが近そう)気分になり電話をしてみる。空いていてお遍路さん価格一泊二食6000円。十分、ということで決定。宿にはちょっと道に悩みながらも17:00 114.4km過ぎに到着。

 風呂入って飯食ってビール少し飲んで。
 洗濯しようと近くにコインランドリーあるか聞いたら、「あるけど高いから洗濯したげますよ」と。うーん、これもお遍路さん接待ってやつだろうか?(お遍路道では休憩させてもらったり場合によっては食事や宿泊の世話になったりすることを接待と言い、地元の人にとってもそういう行為は普通のものらしい)。気分良く過ごすには1日置きの洗濯が必要だったのですごく助かりました。
 ご飯はハマチ?っぽい刺し身とサザエがそれっぽい。玄関には伊勢エビがうじゃうじゃしてたけど、6000円じゃそりゃ出て来んわな。
 宿は宍喰駅とR55の間にある弁天屋(実際は旧語)。1泊2食ビール1本6600円。
 早々にバタンキューで今日は終了。

走行距離114.4km。
トータル移動速度12.3km/h。
総登高1235m。

22番札所 平等寺


売り物ではありません(22番平等寺)


23番札所 薬王寺 本堂


薬王寺から海を観る


宍喰の先に沈む夕日


2004年11月21日(日) 晴れ 24番札所〜29番札所

弁天屋を出発


室戸岬


24番札所 最御崎寺

 6:00前に起きて6:30から朝ご飯。支度して7:15発。朝日を左前に見ながら出発。気温は低い。ちょっと寒いくらい。最近はすぐに膝回りが痛くなるので暖まるまではのんびり行こう。
 甲浦の手前で高知県入り。徳島県 阿波発心の道場完了。
 さて、今回高知県脱出が出来るかがポイントっすね。
 松ヶ鼻を過ぎた浜はサーフィンのメッカ。おー、朝っぱらから寒いのに頑張ってるねぇ(おまえもな?)。
 まずは室戸岬までまぁ平坦といえる道を40km爆走。途中先に出た、同宿だった自転車遍路のおじさんを抜く。横風で、微妙に向かい風を感じながらいまひとつ上がらないペースで淡々と走る。例によってまた少し膝裏が痛み始めた。ドロップバーの上を握ったり下を握ったり、10から20mの高さの登り下りをときどきこなして行く。
 もう飽きた、という9:00に室戸岬着。また来てしまったか・・・さて、24番はこの辺にあるはずだが無い。記憶もあやふやだったが、しばらくすると→の道標が。
 って、壁を登る坂なんですけど・・・ひぇぇ、今日はいきなりこれかよ。平均10%以上の坂を例によってひーこら登る(幸いにして降りて押すほどの必要は無い)。
 24番最御崎寺(ほつみさきじ) 9:15 43.1km。
 ここも落ち着いた良い感じの寺。空海が悟りを開いた寺だとか。
 坂を降り戻り、またR55を高知方向へ。すぐのコンビニでウィダーと丸ごとバナナを買って側道に入り次へ。
 25番津照寺(しんしょうじ) 9:55 49.4km。ここは港脇なので登りはないが、中の階段がちょっとだけ長く、すごい傾斜だった。狭いのですぐに納経へ。納経所のおじいさんが話し好きで少し時間がかかった。

25番札所 津照寺


26番札所 金剛頂寺

 出発しさらに高知方向へ。すぐに右折し26番への登りへ。ひー、また登りかよ。
 くねくねと登って行く(ここも降りて押す必要は無い程度)。
 26番金剛頂寺 10:39 54.4km。ここは厄よけ寺。先の薬王寺もそうだったが、石段に女坂、男坂とあり、段に1円玉が置いてある。置きながら登るとかいう習わしがあるのか?
 さて、ここまで三カ所ジャブで弱らせられて、次の27番が今日のメインディッシュになる。なんでも最後の坂は45°あるらしい。車道の方はそれは無いと思うが・・・
 下り戻って、とりあえず登り口までがまた遠いんで、機械走りを続ける。この辺は完全な向かい風。つらい。
 道自体は平坦なので、1km毎にある距離ポストでメーターのホイル長を調整する。
 安田町に入り、12:00くらいにR55と別れて参道登り開始。すぐの店で無料荷物預かりがあったが、預けずに全部揃って登り始める。

27番札所 神峰寺


いじめ階段


神峰寺 本堂
 土佐くろしお鉄道のガードをくぐると本格的登り開始。いきなり15%はあろうかという激坂。最初はダンシングでぐいぐい登っていたが、すぐにイヤになってしまい、押して登る。結局乗る時間は少なかった。やはり25Tじゃすぐに限界だな。
 前半はまだ元気ならなんとかなりそうな感じだったが、徐々にとんでもない斜度になり、もう乗る気ゼロ。というか、歩くことすらしんどい。2分歩いては立ち止まり息を整えるという、ほとんど登山のようなことをしていた。
 さすがに45°は言い過ぎだが、最大30°はあろうか(押す自転車を支えるのが難しい)という坂を死にそうになりながら登り切る(歩いて)。
 27番 神峰寺(こうのみね) 12:54 87.0km。
 山肌に張り付くようなところなので、さらにいじめのような石段を登り参拝。
 とりあえず山門を入る時と出る時は会釈する、というのを(途中から)ちゃんとやるようにしたのだが、ここを出る時にやったら、入ってくるおばちゃんに「感心ねぇ」と褒められた。
 けっこう駐車場にトイレがあったりして、山門を通って帰るより脇に抜けた方が早いという場所が多いけど、途中からちゃんと山門を通って帰るようにした。
 さて、また飯をどうするか考えながら下り戻る。路面がガタガタで斜度も半端でないし、MTBが欲しい。
 今回はこの展開を想定して、ブレーキシューを取り替えてさらに、隙間を多めにあけておいた。こうすることで、ぎゅっとブレーキを握ったところでフルブレーキングすることになり、中途半端な位置よりも握力を必要とせずに下れる。MTBで習った下りの知恵だ。今回はこの恩恵ありまくりだなぁ。
 次の28番までは何だかんだで40km近い。今日はどこまで行けるか・・・もうかなりつらいし。

28番札所 大日寺


29番札所 国分寺


南国ビジネスホテル室内
 またまたR55に戻って来て右折。お腹すいてフラフラだったので、道の駅大山に寄り、イワシカレー丼550円を食べる。
 立ち止まると寒い。
 食べると少し元気が出て来た。出発。調べ物をしたりしたので13:45から14:15まで休み。
 もう後はひたすらこぎ続ける。R55と別れてからは道を間違えたりしながら(途中で方向が完全に90°ずれていた)
 28番大日寺 15:45 125.9km。夕方ともなるとちょっと寂しくなってきた。
 どこまで行けるか、すぐに出発。
 とはいえ、完全に町中に入ってしまったので標識もいちいち出ていない。ちょくちょく立ち止まっては地図を確かめる。
 結構難しい道程ではあったが、ほとんど一発で到着。
 29番国分寺 16:31 136.4km。町中にくると境内が小さくなって、回るのが楽になって助かる。
 しかしあと20分では、10kmは先の30番は無理。では宿を探すか。
 南国市の中心の後免駅辺りに行けばなんとかなるかと思ったら、全然ない。おいおいマジかよ・・・
 しばらくうろうろするが見当たらなく、諦めて明日の方向でもある高知市街に向けてR195を流し走る。
 するとしばらくして南国ビジネスホテルというのがあってそこに転がり込む。1泊5040円。
 隣にあるサンクスで晩と朝のご飯計1900円を買う。ちなみにこのホテル、外見は相当ボロイが、中はキレイで、全室インターネット可能(要LANコネクタなんで私はダメ)だは、部屋に冷蔵庫はあるわで、無くていいから安くして、って感じ。

 足はかなり熱をもっているので(超情けない)ストレッチして終了。洗面台でジャージ上下を洗い干しておく。

2004年11月22日(月) 晴れ 30番札所〜37番札所
 今日も6:00前に起床。買っておいた朝飯を食って、7:00に出発。
 30番まではちょっと道が難しそう。ポイントになりそうな交差点に来ては立ち止まり、地図をチェック。大回りすれば確実な経路ってのはあるんだけど、性格上最短距離で行きたいものだ。
 と言いながら、道を迷い続ける。しかも寺自体微妙に難しいところにあって(神社の隣にあるならあると言ってくれれば)、真っすぐ行けばそこにあるのに、右折して丘を回って遠回りしてしまった。しかも平日ということもあり、幹線は車も多く非常に走りづらい。
 白バイを多く見かけたが、連れ去り事件の影響でのパトロールなのだろうか?
 30番善楽寺 7:48 10.2km。まだ朝早く静かだった。
 県道384、44と走りつないで(44は直線バイパスで走り易い)五台山公園の入り口へ。ここから公園のてっぺんまで登る・・・まぁ8%程度の登りなのでゆっくり登る。
 31番竹林寺 8:34 18.5km。庭園がキレイでなかなか雰囲気ある。高所にあるので見晴らしポイントも近くにあり、初詣にも人気あるだろう。
 さて、ここで初めての納経待ち渋滞。場所が一カ所しかなく、しかも観光マイクロバス添乗員がしこたま持って前にいる。本堂で般若信教の大合唱をしていた団体さんなのだろう。間に入れてくれることも無く、10分ほど待たされる。
 山を下って次へ。次はまた行くのが難しそう。
 下りきって道を確認していると、件のマイクロバスが後ろに。ウィンカーをみると、お、ここを右折か。
「こいつには負けん」と先行する。どうも私の持っているツーリングマップルでは工事予定のバイパスが出来ているみたいだ。
 しかし片側2車線バイパスではマイクロバスに勝てるはずも無く、きゅーんと離される。調子よく走っていると前方にトンネル。ちょっと気になり止まると左側道にバスが消えるのが見えた。おぉ、お前、たまには役に立つやん。

高知市の路面電車軌道。右側の車道との間の路側ですが、電車が来たらどうすれば良いんですか?


30番札所 善楽寺


31番札所 竹林寺
 しかしその先も難しい難しい。交差点毎に地図チェック。といってもここまで来たのも自分の意志半分なので、全然分からない。なんとか道しるべの看板を探して、それが無ければ絶対行かないよ、という住宅地の細道を辿り入り口へ。
 例によってここからは激坂登り。ここはそんなに高くは無いはずなのでギリギリと登り切る。当たり前だがバスはとっくに着いている模様。
 32番禅師峰寺(ぜんしみねじ) 9:28 25.6km。
 そそくさとお参り。桂浜の方まで見渡せる高台。写真撮ったり。とりあえずバスより先に出発。敵は観光半分(と思われる)なので、多分桂浜とか行ったりするだろうからここでお別れだ。
 県道14黒潮ラインを進み、浦戸大橋を渡る。左に行けば桂浜だが今回は興味無し。直進。
 すぐに海岸線沿いの直線道路になる。ここは走っていて本当に気持ち良い。海バックに自転車の写真など撮ったり。

32番札所 禅師峰寺


禅師峰寺から桂浜を望む


Team Issueと黒潮
 しばらく海岸線を走り、県道34へ右折。10:10 35.6km、すぐのローソン高知高浜店でおにぎりとビタミンゼリーを買い補給。
 出発してすぐ、33番雪蹊寺。 10:23 36.8km。新?本堂のこけら落としをしていた。今日お参りしたのはピンチヒッターらしい。道理で・・・
 34番までは県道278→279と行けば良いんだけど、道標に沿って走る。もう自分がどこを走っているのか全然分からん(後で地図確認したら分かった)。
 しかし、こういうことを思い立たなければ、この道なんてどう考えても一生走らないだろう。貴重だよなぁ。
 34番種間寺 10:56 43.8km。この二つ、平坦なところにあってとても助かる。
 納経してくれるお爺ちゃんに、お姿札(各寺で本尊を印刷した札をもらっていく)を納経帳に挟んではイカンと怒られる。なんでも挟むと帳面上札に順番がついてしまいダメらしい。
 次の35番も行き方が難しい。とりあえず一番簡単そうな国道を使うルートを選択。
 しかし斜め四つ角で微妙な標識の角度に方向を騙され、ぐるっと回されてしまってからR56に出る。
 仁淀川を渡り、マップルに載っていないバイパスを走り35番分岐へ。山の上の方にそれっぽい屋根が見えるけどあそこまで行くのかな?
 高知自動車道をくぐり例により例によって、激坂登り。ちょっと右膝が痛んできているので早々に押し歩きを選択。
 昨日と同じく気温も上がって来て、汗を流しながら、ミカン園を抜ける。
 35番清瀧寺(きよたきじ) 11:56 55.3km。
 ここは車道を登ってくると門より上まで来てしまう。帰りに門が下の方にあるのが見えた。さすがに下って、という訳にも行かずそのまま。作法に沿おうとすると、結局究極は歩き遍路で行くしかないという訳だ。行かないけど。
 さて、また昼ごはんの時間。今日はカツオが食いたいと思い、海に出た宇佐で昼ごはんを、と思い出発。道を戻り県道39を南下、大したことない(トンネルあるので)峠を越えて宇佐へ。途中に看板出ていたところに行こうと店に入ったらすごい順番待ち状態。諦め、斜め前のローソンで弁当買い、広い駐車場に座り込んで昼ごはん。まぁ時間とお金の節約にはなった。
 

33番札所 雪蹊寺


高知競馬場でハルノと言えば


34番札所 種間寺


35番札所 清瀧寺
 ちょっと県道23を進み、宇佐大橋を渡り半島側へ。すぐに、
 36番青龍寺(しょうりゅう) 13:12 69.4km。
 半島側は絶壁のワインディングロード模様で、当然ここも登り切ったところにあるとばかり思っていたら、なんと登る手前、平坦なところにあった。良いよ、36番、優しくて。たまにはこういうのも必要だ。しかし石段は長かった。
 次の37番は窪川にある。そこまでは50kmというところだろうか。七子峠が待つこの行程、何時に着けるかで今日の予定が決まるな。 
 まずは半島側を行くなんて無謀なことはせずに来た道を戻り大橋渡る。後は内海沿いに県道23を淡々と走る。2年前に走った道だけど、思ったより覚えているものだ。新しい道ができていて格段に走り易くなっていた。
 と言いながら、もう着くかなと思いながら着かずに、14:23 92.7km、ようやく須崎でR56に戻る。さぁて今日のハイライトの七子峠へGo。
 最初の小峠を過ぎてからの下りでネズミ捕り?らしきことをやっていた。まぁ良いやと、警官の前を50km/hくらいで通り過ぎる。何も無かった。
 そして本格的峠登り。右足に違和感を感じながらも、ロードレーサがちょうど良い、という8%以内くらいの坂をぜーはーと昇る。
 15:35 113.5kmくらい、やっとのことで峠着。寒くなってきているので止まらずに走り抜ける。
 ここからはゆっくりと下って行く。位置エネルギーを無駄遣いしない良い道。
 右膝が寒さなどでいよいよやばくなった頃、
 37番岩本寺 16:08 126.8km。早々にお参り。山門会釈忘れた。ここは本堂の天井が有名だがそれも見忘れた。
 中村までは50km弱。さすがに無理だな・・・目標変更。下り切った土佐佐賀を目標に。上下カッパを着込み寒さ対策をしてGo。
 すぐ下りかと思ったらしばらくは登り。うー、つらい。
 登りきり下り。車よりちょっと遅い感じなので後ろの車にはさぞ邪魔だっただろう。スマン。
 途中にニュー佐賀温泉というのがあって(日本に温泉多いと言えど、ニューが付くとこは少ないだろう)宿泊はいくら?と聞くと8000円近い。うーん、そりゃ贅沢かも。で、ヤメ。
 もうすっかり日もくれて、17:15くらいに佐賀の集落に。ぐるっと回るが民宿などがない。ニューがあるくらいだからここも温泉地かとずっと思っていたがそうではないらしい。交番で聞くと宿は2軒あるくらいらしい。
 一軒目は満室(飛び石連休とは言えスゴイな)で、もう一つのぼろい方へ。こっちは大丈夫、というか、客は俺だけっぽい。
 もう一軒は外見はキレイそう。両方6000円みたいだからなぁ。ま、泊まれるだけ良かったと思おう。
 17:30 149.5km。
 おばあちゃんと話しながら精進料理のような晩ごはんを食べる。おいしいのはおいしいけど、やはりカツオが食いたかった。明日足摺岬で、だな。

走行距離149.5km。トータル移動速度14.2km/h。総登高1245m。

清瀧寺から土佐市を眺める


青龍寺の石段

36番札所 青龍寺


七子峠から振り返る(写真は2年前の使い回し)


37番札所 岩本寺
2004年11月23日(火) 晴れ 38番札所〜39番札所

民宿 さかうえ


早朝の土佐佐賀を振り返る


2年前の使い回しの四万十川

 今日は朝飯抜きなので6:10起床。寒いよ・・・放射冷却恐るべし。
 しかも足はボロボロ。立つのもつらい。大丈夫か?というか、出る時は中村でやめるか、と思いながらだった。
 念入りにストレッチして7:07出発。風が超冷たい。ひとつありがたいのは追い風だ、ということ。
 最初から海岸線のアップダウン。登りでは右足に力が入らない。8%あるかないかという坂でも、39-25Tに入れてヒーヒー言いながら登る。こりゃダメかなぁ。
 とは言え平坦部分はそれなりに走れる。トルクをかけなければとりあえずまだ大丈夫そうだ。
 中村市街近くまで、20km弱を走り、時間的にもまぁぎりぎりなんとかなるかもしれないなと感じ始める。ここまできて途中で諦めて帰るというのも情けない。行けるところまで行ってみるか。
 ということで、中村市街に入ったところのスリーエフ古津賀西店で朝飯を買い込み、掃除中の店員お姉ちゃんと話ながら、日なたの駐車場で食べる。8:10-8:25 21.9km。
 食ったら少し元気出てきた。足もそれほど気にならなくなってきた。というより、走るのに夢中で痛点がマヒしてきたのかもしれない。
 ここから今日のひとまずの目標である宿毛までは2年前に走っている。だから止まる事なく(止まると足にきそうで止まりたくない)走り続ける。
 四万十川、大岐海岸と名所と伊豆田トンネルの峠を越えてを越え、土佐清水の足摺岬入り口到着。今回は東岸からアプローチし西岸を通って帰る、と2年前とは逆走を選択。そっちの方が登りが短いかな、と。

足摺岬に到着。
38番札所 金剛福寺は撮り忘れ


見づらいけど本当にきれいな海


39番札所 延行寺


岡本旅館の客室
 ホントに地図を見る以外止まる事なく、
 38番金剛福寺 10:45 72.5km。結構速いよな。ここもこじんまりとした静かな寺だった。今日はあと一個、行けるか?
 岬のお店で今日はちょっと早い昼飯。ようやくカツオタタキ定食1300円。観光地価格で量少なく値段高いが、けっこう美味くて満足。11:30に出発。
 何も考えずに真っすぐ走っていたら、いつまでたっても登っている。こんなんだったっけ?と思いながら、つらさに耐えながら登る。と、あ、もしかして!と思い地図を出すと、・・・尾根まで登る。足摺スカイラインを間違えて登っていた。いかんいかん。
 頂上なんて天国くらい遠いので引き返す。思っていたよりロスは小さかった。良かった。
 道路の改修が進んでいた東岸と違い西岸はまだ狭くくねくねした道。まぁこっち側は道路作るのも大変な地形だし、作らない方が良いだろう。
 土佐清水市街に戻り龍串方面へと進む。細かいアップダウンがしんどい。
 13:00頃龍串を通過。ボトルの水補給とトイレ休憩のみで先へ。休むと疲れそうで追われるように走っている。
 100kmを越えて、意外と頑張ってるなぁ、と思う。全然ダメかと思ったら、思ったより根性あるやん、オレ。
 すぐに分岐。メインストリートの国道経由では宿毛まで43km。右折して峠越えをすると29km。13kmは魅力的。2年前は観光兼ねて海岸線を選んだ。こっちも多少西伊豆系のアップダウンがある。ショートカットは140mの峠。とはいえ登り下りトータル20kmの中の数字なので、平均斜度は大したことないと思われる。で、ショートカットへ。
 結局正解。登りはへろへろの足でも39-21,23Tで登れるくらい。しかもそこそこきれいな川と併走で目も楽しめた。
 2年前も宿毛直前のR321で、しょっぼい登りに泣きが入っていたが、今回も全く同じ。それでもなんとか宿毛駅着。15:00 130kmくらい。松山空港までのアクセスなどを調べ、これ以上先に進むことに意味が無いことが判明。それで今日の宿として近くの岡本旅館を予約。ここは2年前、四万十川トリオが宿毛に宿泊した折り、地元の魚を求めて漂着したところである。ここも遍路価格で少し割り引きがあった。
 さて、宿に行く前に39番に寄り道、R56を中村方向に戻る。これで今日も終わりと思えば、ちょっとした坂もそれほどつらくない。
 39番延行寺 15:45 140.3km。毎日そうだが16:00過ぎるととたんに寺も寂しくなる。
 宿毛市街に戻り宿着。16:25 148.5km。

 2年前と同じ女将に迎えられる。こっちも疲れているし、繁盛して忙しそうなので話もあまりできず寝てしまう。

走行距離148.5kmkm。トータル移動速度15.6km/h。総登高1105m

 
2004年11月24日(水) 晴れ 40番札所
 機械的に今日も5:50頃に起き出す。外は真っ暗。
 昨日よりは足の調子もひどくはない。起きたくない、というわけでもないし。昨日の晩、暇があればストレッチをしていた甲斐があっただろうか。
 これならなんとかなるだろうと宇和島まで走ることに決定。
 支度して6:30から朝飯。うーん、おかずが少ないかも。ご飯はタダなので詰め込んでおく。
 7:00スタート。今日も寒い。
 さて今日は宇和島で遅くとも12:47の特急に乗らないと帰れない。距離は60kmちょっとなので別に無理な予定でも無いが、足はやはり暖まるまでは、いつもよりギア2枚落ちが必要な感じ。途中の自販機でアクエリアスを補給しR56に合流。しばらくは登り続けだ。
 高知県を脱出し愛媛県へ。土佐 修行の道場終了。
 けっこう厳しい登りという記憶だったが、走ってみるとそうでもない。ちょうど良い、ってわけではないが(無いに越したことは無い)のんびり登れる。車もまだ少なく走り易い。
 途中気温表示板があった。4℃・・・放射冷却+日陰の谷とはいえ、寒すぎるよ・・・
 とはいえ、最初の登りもトンネル手前では8%程度の勾配になり、まだ右足に力を入れられない状態ではやっとこさとなる。何とか押しはせずにクリアできているが、もっと長いと自信が無い状態。
 アップダウンを繰り返しながら進む。
 御荘に入り、道標に沿って右折。すぐに
 40番観自在寺 8:15 21.1km。
 ここもまだ朝早く静か。珍しく境内に果物や野菜の露店があった。すぐに出発。
 体は何とかなりそう。ここまでも登りのあるところ1時間20kmで走れているようだし。あと40kmだ。

40番札所 観自在寺


宇和海の内海


道後温泉
道後温泉本館も飽きたので、今回は椿の湯に行ってみた。300円。
 2年前にバスで通った道ではあるが、けっこう寝ていたので記憶があやふや。細かいアップダウンを繰り返す。そんなにきつくない(というか、普段ならなんてことない登りだろう)ので助かる。
 9:30頃、途中の遍路休憩公園みたいのでトイレの休憩。
 あとはもう淡々とペダルを回し続ける。予想より早く、10:40 63.0kmで宇和島駅着。
 さっぱりしようと駅の交番で銭湯の位置を聞いて行ってみたら閉まっている!何と開くのは午後、そりゃーないよ、と思いながら退散。調べてみたら宇和島にある3つか4つの銭湯は全て午後にならないと開かないみたい・・・
 諦めて、一本早い列車で松山に行くことにする。うまくすれば道後温泉くらいは行けそうだ。
 ところが、昨日取っておいた、えきねっとでの指定席がここでは発券できないことが判明(そうだったっけ?そうでした)。払い戻し1本前の宇和海12号を取り直す。
 JR四国は車内販売をしていないので(知っているところがマニア)急いで弁当とビールを買い込みギリギリ乗車。
 あとは飯食ってビール飲んでいたら松山着。
 まだ13時ってとこなので、路面電車で道後温泉に行きひとっ風呂浴びる。
 バスで空港に行き16:40のマイレージ特典タダ飛行機で帰京。
3回目に続く・・・