四国 四万十川ツーリング
日付 2002年04月28(日)−05月01日(水)
天気/路面 晴れ/曇り/小雨
タイヤ パナレーサー T-serve 1.25
装備 フロントバッグ+シートポストキャリアに
バッグくくりつけ
走行距離 213km/2日走行
ひとこと 癒されました
コース


ちょっと見にくいプロフィールマップ

左:1日目 最高点は500mちょっとの 105km
右:2日目 150mから下っていく 108km



サンライズ瀬戸のノビノビ座席。
この電車もすっかり馴染みになってしまった。

2002年4月28日(日)〜29日(月) アプローチ
 
 家を出かけて最寄り駅に着く前に、切符を忘れたことに気づく。財布を小振りなものに置き換えたときに忘れてしまった。このくらいのロスは折り込み済みである。
 もう一度駅に来てから、今度はエンド金具を忘れたことに気づいた。おお、これは想定に無い。
 
 これを取りに家に帰ったのが間違いで、ギリギリというか、普通ではもうダメ状態になってしまい、新幹線でサンライズ瀬戸を追いかけることにする。
 自転車を抱えて、各乗り換えをダッシュし、新横浜では、横浜線→新幹線を1分で乗り換え(改札は「すいません、後で払いますぅ!」でスルー。駅員もすっと通してくれた。静岡最終新幹線なので問題無いらしい?)、奇跡的に沼津でサンライズ瀬戸に追いつく。諸般の事情で、指定席券も沼津からなのでちょうど良かった。まあ、相当肝を冷やしたけど・・・
 96年かに四国に行ったときも似たようなことをしてきた気がする。四国ツーリングは鬼門だ。

 ところで、同じく沼津から乗ってくるはずのK田君は、直前に寝入ってしまい、乗れなかったと携帯に連絡が来た・・・危うく二人揃って乗り遅れるところだった・・・二人とも疲れ過ぎである。彼は朝飛行機で追いかけるとのことである。

 良く寝られないまま、7:08 坂出着。かなり久しぶりの四国だ。ホームの立ち食いうどんを食べて、しまんと3号で高知へ。何度来ても、四国の山に心が騒ぐ。

 高知駅でいったん降りて、朝いちの飛行機で飛んできたK田君を待つ。合流してそのまま同じ列車に乗るつもりが、タッチの差で乗れず。
 飛行機→バスがダイヤ通り完璧(乗り換え時間無し?)なら乗れたはずだが、なかなかトラベルミステリーのようにうまく乗り換えることは出来ないのが現実だ。
 特急を待つより、すぐ来た列車に乗る方が速いことが分かったので、高知から各駅停車で須崎を目指し、11:43に須崎着。当初予定の約1時間遅れで到着した。



須崎駅スタート前。
今回はフロントバッグとシートポストキャリアに袋くくりつけ。

四万十川の源流近く。源流まで登る時間が無く、手前で代用。


とりあえず一つ目、上宮の沈下橋。


宿は離れのような部屋で、ちょっと狭いが宿泊には十分で、食事が素晴らしいのでとてもお勧め。ぜひ四万十川観光の基地に。
【1日目】予想通り曇り時々雨

 二人揃って支度をして、12:15頃出発する。須崎の駅前にはコンビニなどはなく、駅に併設した売店で携帯食を買っておく。
 荷物はせっかく四国まで来るのだから、けちけちせずちょっとは持とうか?という雰囲気で、結局あまり減らしていない。
 毎回同じで、中途半端に荷物が多い割に必要なものが足りない。今回思った以上に気温が低かったが防寒具になりそうなものを持ってきていない。

 まずはR197で四万十川の上流を目指す。見知らぬ地を走るのは久しぶりで嬉しい。
 走り出してしばらくすると小雨がぱらぱらし出した。今日はずっとこんな感じで降ったり止んだりが続いた。
 しばらくは新荘川沿いの平坦路で体を暖めながら走る。川はまぁまぁキレイだけど四国のキレイな川、というほどでもない。いかにもすぐに雨が降りそうにどんよりと曇っていて、それでポイントマイナスしているかもしれない。
 しばらくしてから道が登り始めた。今日はがーーっと登って後は下りという行程だ。そこそこのペースで、たらーっと走っていく。

 13:20、21.4km、葉山村のラーメン自由軒の前で小休止。ジワジワと登ってきた。併設のトイレで用足し後すぐに出発。この後が今回のツーリングの最大かつ唯一の峠への登りである。
 霧雨のような細かい雨の中をたんたんと登る。
 思ったよりR197はキレイな道だった。ちなみにこの道は、佐多岬から国道フェリーで海を越えて、私の実家がある大分へ続く道である。
 かなり登ってきて、眼下彼方下に集落が見える。小雨も風情があってなかなか良い感じとも言える。
 布施坂トンネルをくぐると、当初の予定の最高点である船戸に着いたわけである。
 ところが、→(右)四万十川源流、という看板が目に入り、そちらに行ってみることにする。

 14:15、31.7km、中村の集落を越えて、源流公園(そういうのがあるらしい。さすがに日本最後の清流と言われる川は違う)まであと3, 4km というところまで来たが、時間もおしているので手前で止まり、歩道らしきトレールを下って渓流に行ってみる。
 「これが四万十川の始まり(の近く)かぁ」。

 それではここから海(の近く)まで2日で下りましょう!

 R197まで戻り、船戸の交差点から県道19に左折し、四万十川下りを続ける。
 道路は広くなったり狭くなったりを繰り返しながら川沿いに遠回りしながら、非常に緩やかに下っていく。
 川を見ていると飽きないというか、来て(連休最初の休日出勤を逃れて来られて?)良かったという気分で一杯になるのだが、走り自体はとても単調である。ま、贅沢な話だよな。

 ぽちぽちと沈下橋も見えだした。この辺りの沈下橋はかなり古そうで、車は通れないようだ。とりあえずもうちょっと下流に行ってから橋に行くことにして、ここは淡々と進むことにする。

 15:10、51.1km、大野見村の集落まで降りてきて小休止する。窪川まであともう一踏ん張り。
 単調な下りから、川沿いのアップダウンを2本こなして、さらにひたすら走り続け(雨もずっと降ったり止んだりで)窪川に16:30着、77.6km。
 川からちょっと離れた新しい道?なのか、川もあまり見えなく、単調でなかなか進んでいない気がして、ここの区間はちょっと辛かった。

 宿まではあと20kmちょっとだが、二人ともかなり腹が減っていたので、駅前のパン屋でパンを買って、駅のベンチで食べながらちょっと休む。なんかこう、微妙に疲れているのはここまでの過程(仕事)がハードだったからかなぁ。
 二人くらいの人数で知らないところを走ることは余り無くて、いつもの様に一人だと、休まずに続けて走って、ボロボロになってしまっていただろう。

 16:45過ぎに出発し、後はR381をひたすら四万十川沿いに走る。
 今日のゴールも見えてきて、ちょうど雨も止んでいたので、上宮の沈下橋に降りてみる。ちなみに沈下橋の位置については、このサイトが詳しいです。
 17時過ぎで、しかも天気もあまり良くないというのを差し引いても、15年前に来たときと比較すると、川は今ひとつではないか?どうだろう?と感じた。今でも十分きれいで癒やし効果は十分すぎるのだけれども。

 土佐大正に入って100kmを越えて、大正の集落で最終的に宿の位置を確認して(予約するにはしているが、場所は正直良く分かっていなかった)、R381からR439にちょっと入ってから、トンネルをくぐって左折し、大正温泉に到着。
 18:00、104.7km。走行時間4h35分、Ave.22.8km、最高速度45.2km。休憩を含めた移動速度18.2km。まあまあでしょう。

 大正温泉は、今回のコースを考えるとこの辺りで宿を探さないと行けないなと思い、ウェブで探した宿。温泉という言葉に弱いので選んだ、のだが、飯もかなり良いらしいという情報もあった。
 その言葉に偽り無く、飯は食いきれないほどの量だった。特に鰹のタタキは、「これを一人で食うんですか?」というほとんど丸一匹でしかも味も絶品。大満足。
 ビールしこたま飲んで死ぬほど食って、すぐ寝てしまいました。一泊二食8000円。



宿の主人と記念写真


鯉のぼり公園


中半家沈下橋


折れたシートポスト


高瀬沈下橋


宿毛のデオデオで買い物して飲み屋情報を聞く。


岡本旅館の軒先のいけす。うちわエビがとても旨かった。
【2日目】意外と晴れ

 今日はお昼に、大阪からフェリーで高知に来るU川君と合流する予定になっているので、かなり遅めの8:00前に起きだし朝食。同宿のみなさまは既に朝御飯終わっていて、最後のようだった。「さくら」まで見て食べ終わる。
 さらにだらだらして、9:30にスタート。意外と今日は天気が良い。日頃の行いの良さが伺われる・・・か。
 R381に戻り、四万十川を下っていく。あまり標高差が無いせいか、中流では川はかなり蛇行している。国道は時々トンネルでショートカットしているのだが、我々はほぼ川沿いの旧道を選び、遠回りしながらのんびりと走る。陽光に照らされて、昨日より100%増しくらいでキレイに見える。
 昨日は追われるように走っていたが、今日は好天の中ゆっくりと走れ、「来て良かった・・」という気分に改めて浸りながら走る。道路もとても整備されていて走りやすい。サイクリングのためにあるといっても過言ではない。
 10:27、19.9km。鯉のぼり公園。こどもの日の期間に四万十川に鯉のぼりを架けるというのは知っていて、見られるのかと思っていたが、見ることが出来た。
 こういうのも全国あちこちにあるので珍しいものでもないが、四万十川の鯉のぼりは感慨もひとしおというもの。
 このGW期間中は休日出勤が入っているのだが、今日が担当の先輩に電話して、明日朝から出社する予定を、午後からにしてもらう。これで今晩帰るのは無しで、明日朝帰ることになった。今晩は(も?)飲もう!
 宿毛の宿の人数を増やしてもらい、また走り出す。
 
 R381をさらに西へ。トンネルを回避して川沿いの脇道を選んで走る。
 四万十川にはかれこれ15年くらい前に来たことがある。その時は列車で来て、半家(はげ)から十川まで川沿いを歩いた。その時に休んだ沈下橋がどこだったかなぁ。そこで休止して帰りの飛行機の変更などしたいのだけどなぁ・・・

 結局その沈下橋は江川トンネルを回避した脇道にある半家沈下橋だった。そこで止まって(止まりすぎ?良いんです。ツーリングは本来これで)、JALの予約を取り消してANAの予約を取り直す。本当に携帯電話というものの便利さを感じる一瞬である。私は田舎でしか携帯電話を使わない、ような気がする。
 さてあともう少し、U川君と合流する江川崎まで一踏ん張りだ。

 12:30、44.9km、江川崎に到着。さてどうするかとK田君と相談して、スーパーでビールとつまみを買って河原で待つことに。
 あらかた飲み終わった頃にU川君が Fuel100 で登場。陸(私)、海(U川)、空(K田)と3人バラバラで四国に入って、こんなところ(失礼)で出会うなんてねぇ、と笑いながらひとしきり話をして、飯を食いに行く。
 河原からR441に戻ってすぐにある山翠という食堂ドライブインで乾杯→ご飯を食べて出発。13:57発。ここも見た感じは今ひとつっぽいが、ボリュームたっぷりで良いところだった。

 ここからは3人になり、ちょっと先頭交代をしながら走ることになる。ここまでは私がのんびり先頭を走っていた。前を走るのが好きなので。
 道自体は相変わらず下り基調なので楽ではある。けれどもちょっとペースが上がりきれないのは全員なんだかんだで(仕事)疲れ気味なのだろうか。

 走っていたら、私のMTBのサドルの辺りから「ぱきーーん」という音がした。最初はてっきりショボいシートポストキャリアが折れたと思ったのだが、よく見たら、サドルを固定する2本締めのねじの内、前側のが折れていた。 応急処置としてサドルをガムテープで留めてみて(結局全然効いていない)、走ってみる。後ろ側のねじは残っているので、前乗りしていれば何とかなりそう。
 すぐにサドル位置が後ろにずれてくるので、数分おきにサドル位置を直しながら走ることになった。

 15:03、65.8km、地図上中村市に入り、高瀬の沈下橋で小休止する。これが多分最後の沈下橋だろう。これだけいろいろ渡ると、満足です。
 カヌーが下ってきたので挨拶したりする。
 
 このあたりから、3人になって後ろで少し休んだけど、既に今日120km走ってきたU川君を先頭に(ひどい年寄り)、中村の市街を目指す。
 バイパス?をパスし、あくまで川沿いにくねくねと川下りをして、多分16:00前に中村市街に到着。
 前に来たときは確か駅から出なかったので分からなかったが、思ったより大きな街だ。
 四万十川橋を渡り、宿毛方面へ。四万十川に感謝しながら自転車で最後の川渡り。
 R56に合流して一路宿毛へ。150km走ってヘロヘロになりかけのU川君を引っ張りながら、押ノ川の最後の峠を越えて、宿毛市街に入った。
 ちょっと回り道しながら、今晩の宿になる秋沢ホテルに到着する。一泊5000円。
 17:15、108.0km。走行時間 4時間38分。ave. 23.2km/h。休憩を含めた移動速度13.9km。休みまくりなのでこんなもんでしょう。

 シャワーを浴びて宿毛の街へ。デオデオのお姉ちゃんに聞いた店で軽く乾杯してから、もう一軒とぐるぐるぐると飲み屋を探し回り、1時間ばかり歩き回って果てに、岡本旅館にあるカウンターに流れ着いた。
 ここは地元の魚介類を食べさせてくれて大満足だった。岡本旅館に宿泊することをお勧めします。

【3日目】
 朝4:30過ぎにとりあえず起きて、昨晩に買っておいた朝飯を食って、支度して宿毛駅へ。
 5:55の南風4号で高知着7:57。バスで高知空港に移動し、あらためて朝飯を空港で食って、ANA564便で10:50発12:05着。京急で六郷土手に移動し、そこで自転車を組み立て多摩川を上って、そのまま会社に直行し14:00前には仕事開始。一気に今回の旅行から現実に引き戻された。
四万十川と沈下橋